痔核硬化(こうか)療法/アルタ療法とは?
肛門外科痔核硬化(こうか)療法/アルタ療法とは?
痔核(いぼ痔)の治療にもさまざまな方法があります。
今回は痔核硬化(こうか)療法について説明します。
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痔核硬化(こうか)療法とは
内痔核に対して効果が期待できる治療法です。
薬剤を内痔核に直接注射をすることにより痔核の腫れを縮める方法です。
注射する薬剤は 硫酸アルミニウムカリウム水和物(ミョウバン)およびタンニン酸です。英語でAluminium Potassium Sulfate Hydrate Tannic Acid 略してALTA(商品名ZIONEジオン)ですので、硬化療法のことをALTA療法ともいいます。
主成分の硫酸アルミニウムカリウム水和物は投与部位に急性の炎症を引き起こし、炎症により肉芽形成が発生し線維化をきたします。その結果、痔核の硬化退縮がもたらされ、痔核の脱出、出血が軽減消失します。
もう一つの主成分であるタンニン酸は、硫酸アルミニウムカリウム水和物による過度な炎症を抑制し、組織障害を軽減する働きを担っています。
手術について
実際には、局所麻酔下で括約筋を弛緩させ、肛門鏡を挿入して上記の薬剤を内痔核に注入します。
手術時間は20分くらいで、手術後1時間くらい院内で休んでいただいたのち帰宅できます。
参考文献:ALTA療法(四段階注射法)マニュアル 実践ガイドライン 【医師用】【改定第2版 2023年】