過敏性腸症候群 IBS
消化器・内視鏡内科過敏性腸症候群 IBSについて
消化器心身症の一つ
心身症はストレスによって発症増悪する身体疾患で、消化器にみられる心身症の病態が消化器心身症と呼ばれます。
最近では腸脳相関病(disorders of gut-brain interaction: DGBI)という名前で呼ばれることも多くなってきました。
そのなかでも過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome: IBS)はよく知られている消化器心身症の一つです。
症状
- 3か月間に一週間に1回/日以上の腹痛が続き
- 排便頻度の減少・増加
- 便正常の硬化・軟化
の2項目以上が関連するものとされています。
原因
脳がうけたストレスによる信号が、神経伝達物質で腸へ伝わることから※惹起(じゃっき)されるとされ、心理社会的ストレスが発症増悪因子で、リスク遺伝子・腸内細菌叢のバランスのくずれなども関与するといわれています。
※事件・問題などをひきおこすこと
対処
規則正しい生活やストレスを避けることが症状軽快に役立つこともありますが、難治の場合は、薬物療法を要する場合もあります。
診断の条件
診断には、
- 体重減少・出血・発熱などの症状がないこと
- 大腸内視鏡検査・血液検査などの検査所見で異常がないこと
が前提です。