便秘解消、大腸癌のリスク軽減 便失禁症状の改善にも役立つ食物繊維について
その他便秘解消と食物繊維
食物繊維は「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」と定義され 便秘の解消だけでなく大腸癌のリスク低下にも関与することが報告されています。
2種類の食物繊維
- 水に溶けやすく、水に溶けるとゼリー状になる 水溶性食物繊維と、
- 水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があります。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は便が硬めの便秘によいといわれています。
不溶性食物繊維
一方不溶性食物繊維は水分を吸収して便の容積を増やします。便が増えると、大腸が刺激され、排便がスムーズになります。また不溶性食物繊維はまた便失禁の症状改善にも摂取が推奨されています。軟便のほうが便失禁の症状が悪化することが多いためです。
不溶性食物繊維もとりすぎに注意
ただし腸蠕動(ちょうぜんどう)が停滞するタイプの便秘の方の中には、不溶性食物繊維をとりすぎると 便の”かさ”が大きくなり過ぎかえって便が停滞し便秘が悪化することもあるので注意が必要です。
多くの食品で水溶性 不溶性 両者を含んでいます。 日本人の成人男性は1日21g以上、成人女性は18g以上の摂取が望ましいとされています。これは アボカド 約4個分-5個分 に相当します。 |
(参考)
1)健康長寿ネットhttps://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
2) Stephen J. D. O’Keefe , Diet, microorganisms and their metabolites, and colon cancer HepNat Rev Gastroenterol Hepatol. 2016 December ; 13(12): 691–706.