緊急S状結腸内視鏡検査について

消化器・内視鏡内科

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緊急S状結腸内視鏡検査について

痔が原因ではない下血の可能性もあります

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肛門からの出血(下血)の訴えにて来院される患者さんの多くは、痔核や裂肛など出血の原因となりそうな肛門病変があることが多いのですが、中には早急な診断を要し、受診当日に緊急の内視鏡検査をおこなうこともあります。

  • 出血の量が多いわりには、肛門診察にて痔核の腫れの程度が軽く、裂肛があきらかでない、
  • 直腸の中に多く血液が貯留している

場合などです。

前処置は不十分ですので、浣腸後にS状結腸くらいまで観察することになります。

 

内視鏡検査で見つかる病気

鮮血は肛門からの出血であるとよくいわれますが、肛門より口側の大腸の出血でも比較的赤い出血をきたすこともあります。このような内視鏡検査で見つかる癌は、進行癌の割合が早期癌より高かったとの報告(*1)もあります。

 

放置せず受診を

出血の症状については放置せず受診されることをおすすめします。

 

(*1) (血便患者に対する S 状結腸内視鏡検査の有用性: 香取ら 日本大腸肛門病会誌 73:368-374,2020)